科学と魔法


「科学と魔法」

どこかで何度も目にしたような言い古された言葉であるけれども、「科学と魔法」ということを考えてみたいと思います。
有名な使い方としては、「2001年宇宙の旅」や「幼年期の終わり」で知られる著名なSF作家である Sir Arthur C. Clarke の三つ目の法則である以下の言葉でしょう。

「十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。」
“Any sufficiently advanced technology is indistinguishable from magic.”
Wikipedia 「クラークの三法則」

私の解釈

私なりに、この言葉を読み解いてみると、

  • 物の理がわかると「科学」
  • 仕組みがわからないと「魔法」

というような感じになります。

科学的な視点を大事にできる技術者でありたい私としては、当然、様々な物の理を自分の言葉で理解できるようになりたいわけです。
でも、油断すると、頭でっかちな状態に陥って、上記の法則の一番目の警句にある

「高名で年配の科学者が可能であると言った場合、その主張はほぼ間違いない。また不可能であると言った場合には、その主張はまず間違っている。」
“When a distinguished but elderly scientist states that something is possible, he is almost certainly right. When he states that something is impossible, he is very probably wrong.”
Wikipedia 「クラークの三法則」

といった感じで、限界を見誤るような老害ともなりかねません。

開発という観点からの挑戦

翻って、開発という観点で考えてみます。
このとき、「なんだかよくわからないけど、とにかくできる」というような「力技での魔法的な要素」も、当然、必要になってきます。
これは、第二の警句である以下の言葉に対応することになるんでしょう。

「可能性の限界を測る唯一の方法は、不可能であるとされることまでやってみることである。」
“The only way of discovering the limits of the possible is to venture a little way past them into the impossible.”
Wikipedia 「クラークの三法則」

では、開発ではひたすら力業でがんばればなんとかなるかというと、そういうわけでもない気もします。
実際、「理屈がわかれば、その事象の限界も想像できるし、違う切り口の可能性も見える。」とも思います。

結局、どうすれば?

結局、頭だけで考えても、体だけをひたすら動かしても、どちらかだけではダメなんでしょう。
やっぱり、開発をうまく進めるためには、適材適所な人材を少なくとも二人以上集めたチームを組んで、きちんとディスカッションをしながらチームワークで当たるということが大事なんでしょうね。

まあ、年寄りになってしまった私も、横からアドバイスできる形で参加させていただければと願っております。

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