スクリプトを書き直しました。

規則構造のネットワークMDシミュレーション用スクリプトを書き直しました。
説明のページ

三分岐構造であるK4構造のダブルネットワークである以下のもの

とか、ダイヤモンド構造の四分岐構造の

を初期構造として、MDシミュレーションができます。

以前に汚いスクリプトを書いていたのですが、今回、全面的に見直しました。
ご興味があれば、見てやってください。

「機械学習とかAI」と材料設計

私は高分子材料を使った材料設計とかの研究開発にかかわっているつもりですので、少なくとも、その関連では、あまり機械学習とかは有効ではないのかもしれないと、比較的に否定的な見方をしております。

最近、以下の記事を見て、単純に否定していても意味がないかなあと、ちょっと思いました。
ディープラーニング関連の記事

つまり、私が否定的な雰囲気でしゃべっているときにでも、画像認識とか自動運転とかは割と近い未来に実用化されると認めてはいます。
そのうえで、高分子材料の材料設計とかはメゾスケールでの自由度があまりに高すぎるので、(引用元の文脈での)深い関数があまりに深すぎるのかなあと思っているのです。

実際、有機合成におけるレトロシンセシス(E.J.Corey 先生が提唱した最終生成物からのステップワイズな逆合成)のように、かなり限定的な応用においてもあまり成功しているとは思えない状況でした。
レトロシンセシスへの応用
私は、高分子材料の材料設計はレトロシンセシスよりもかなり深い事象だと思っています。

でも、「今月号の「化学」(そういう名前の雑誌)に “AlphaGo” の手法とかを転用する話が出ていて、その文脈で考えると、案外、人間の考えつくことぐらいを多少浅い有機合成の合成パス探索ぐらいには応用できるのかなあという気もしてきました。

で、材料設計に対しても、もしかすると、割と短い時間スケールで今は思いつきもしない「有効なアルゴリズム」が見いだされるのかもしれないなあと、ちょっとだけ思った次第です。
というか、教師データのほうを、例えば以下の記事のように上手に取り扱ってやるだけでも、ディープラーンできてしまうのかもしれないとも思ってしまう今日この頃なのです。
教師データの内容をうまく取り扱う方法の記事

Q&D

表題の「Q&D」は、Question and Discussionということを表します。

接着剤コンサルタントをやられている原賀さんがこの言葉を使われており、なかなかいいなと思いましたので私も使って行こうと思います。

実務に携わっている方たちは、それぞれの場の中で「何故だろう?」という疑問をお持ちだと思います。
で、それに対して、一般論としての「解答(らしきもの)」をお話しすると、一瞬だけ、なるほどという気持ちになる場合もあります。
しかしながら、たいていの場合、「ちょっと私の場合には当てはまらないかなあ」という感じになる場合が多いのではないでしょうか。
その微妙な齟齬を、ゆっくりと議論していくことが一番大事なのだろうなと強く感じております。

私も、馬齢を重ねてきても依然としてそんな場合が多くあります。
特に、実事象を理論的に理解しようとする場合に、教科書に書かれているようなモデリングがなかなか納得できないことが多いですね。
これは、私の理解力不足ということが大きな原因なのですが、議論する相手が見つかると新たな切り口に気づくことができて目の前が開けることがあります。

「Q&D」が行えるためには、発言者としては、『「よくわからないこと」を整理して「人に示せるようになる」ことが一番大事』でしょうし、まわりの場としては、『「相手のわからない点をキチンと推測」して、「ゆっくりとお話を進める」ことが大事』ということになるんでしょうね。