スクリプトを書き直しました。

規則構造のネットワークMDシミュレーション用スクリプトを書き直しました。
説明のページ

三分岐構造であるK4構造のダブルネットワークである以下のもの

とか、ダイヤモンド構造の四分岐構造の

を初期構造として、MDシミュレーションができます。

以前に汚いスクリプトを書いていたのですが、今回、全面的に見直しました。
ご興味があれば、見てやってください。

本の一節を書きました。

最近注力しているゴムのMDシミュレーションについて、「マテリアルズ・インフォマティクスによる材料開発と活用集」という本の一節(第5章 高分子・ゴム材料、 その他有機材料への取り組み事例の中の一節。)に書きました。
本のリンク

基本的には、タイトル通りにマテリアルズ・インフォマティクスという、ちょっと大上段に構えたコンセプトに関する本なので、あんまり関係ないんですが、まあ、それはそれで。

力学的なことに関して

ちょっと必要があって、ラプラスの法則(泡とかが小さくなると内圧が上がるというやつです)を確認していたのですが、その理屈の導出が納得いかなくてネットで検索してみると、直感的にとても理解しやすい書き方をしているサイトがありました。
ラプラスの法則について
二つ目の証明が、よその本で見たものと同じような感じなんですが、なんとなく私にはわかりやすくて。

ついでに、私の無知をさらけ出すと、運動エネルギーと運動量の関係についてもちょっともやもやしていたのですが、この方の書き方がとってもわかりやすかったですね。
運動エネルギーと運動量の関係について

この方は、電気のことも書かれていて、電球のワット数のこともとってもわかりやすく書かれていました。
ワット数のこと

ちょっと、二点目は自分が情けないのですが、まあ、少しずつ理解を深めていきたいかなと。

日本の開発の進む道

ネットで見かけた「重さのある世界」ということに関する記事を読んで、結構共感しました。
前の記事で書いた、「AI」とかが「重さのない世界」の出来事だとし、以下のように対比しています。

「重さのない世界」=ICT空間では、工夫次第でソフトウエアやデバイスやサービスシステムをオープン・モジュラー型アーキテクチャにしやすく、「重さのある世界」で、特に高い機能を要求される製品は、部品間で細かい設計調整を必要とする複雑なインテグラル型アーキテクチャになる傾向があります。

で、アップル、グーグル、アマゾンなどが、他社の力も利用しながら、こうしたオープン型での戦いに勝利してきて、日本の企業が、少なくともこの切り口では、追い込まれてきているわけです。
著者は、『「上空」と「地上」、その間をつなぐ「低空」の三層のアナロジー』でこの構造を捉え2ページ目の図、『「地上」を得意とする日本企業が採るべき』道は、『「低空」領域、すなわちものづくりの現場とICT層をつなぐインターフェース層における世界規模での主導権争い』に勝ち抜くこととしています。
この領域が、ドイツが掲げた「インダストリー4.0」になるわけですし、日本企業での成功例として、村田製作所やシマノの例を挙げています。
ここまでの大筋は、大賛成です。

でも、最後に、以下のようにまとめていますが、この部分がちょっとだけ不安があります。

したがって、日本企業が得意としてきた現場力は、今後も強みとして地道に向上させていくことが求められます。そのうえで、これまで弱かった本社の戦略構想力を高めていくことが重要です。強い現場と強い本社の両輪が回れば、日本企業はそうそう負けないはずです。

この「戦略構想力」があまり強くなかったから、「上空」を制圧されてしまっているというような気もします。
まあ、私は、技術の観点から、シミュレーション等を地に足の着いた実製造技術と組み合わせて、地上から低空を制圧できるようなレーダー網や高射砲的なアプローチができればと願って、もうひと頑張りしたいと思っているわけです。
まあ、高空からのミサイル一発で殲滅されるかもしれませんが。

「機械学習とかAI」と材料設計

私は高分子材料を使った材料設計とかの研究開発にかかわっているつもりですので、少なくとも、その関連では、あまり機械学習とかは有効ではないのかもしれないと、比較的に否定的な見方をしております。

最近、以下の記事を見て、単純に否定していても意味がないかなあと、ちょっと思いました。
ディープラーニング関連の記事

つまり、私が否定的な雰囲気でしゃべっているときにでも、画像認識とか自動運転とかは割と近い未来に実用化されると認めてはいます。
そのうえで、高分子材料の材料設計とかはメゾスケールでの自由度があまりに高すぎるので、(引用元の文脈での)深い関数があまりに深すぎるのかなあと思っているのです。

実際、有機合成におけるレトロシンセシス(E.J.Corey 先生が提唱した最終生成物からのステップワイズな逆合成)のように、かなり限定的な応用においてもあまり成功しているとは思えない状況でした。
レトロシンセシスへの応用
私は、高分子材料の材料設計はレトロシンセシスよりもかなり深い事象だと思っています。

でも、「今月号の「化学」(そういう名前の雑誌)に “AlphaGo” の手法とかを転用する話が出ていて、その文脈で考えると、案外、人間の考えつくことぐらいを多少浅い有機合成の合成パス探索ぐらいには応用できるのかなあという気もしてきました。

で、材料設計に対しても、もしかすると、割と短い時間スケールで今は思いつきもしない「有効なアルゴリズム」が見いだされるのかもしれないなあと、ちょっとだけ思った次第です。
というか、教師データのほうを、例えば以下の記事のように上手に取り扱ってやるだけでも、ディープラーンできてしまうのかもしれないとも思ってしまう今日この頃なのです。
教師データの内容をうまく取り扱う方法の記事

脂環式エポキシの光カチオン重合性

追記:
ちょうどこのペーパーの閲覧数が333の並びになり、なんとなくうれしくて、追記しちゃいました。
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前回の投稿から一か月以上たってしまいました。

ちょっと肩慣らしに、簡単なものから。

ResearchGateという研究者向けのSNSサイトで、以前に書いた論文(2007年)への問い合わせがありましたので、受理前の原稿をアップしました。

以下のリンクで、その原稿を見ることができます。
Curing_properties_of_cycloaliphatic_epoxy_derivatives

案外見ていただけているようで、300回の閲覧を記録しました。

オリゴマーの偏析

最近、シミュレーションに注力しています。
その関係で、OCTA関連の本を出版される際に、一節分だけ検討結果を書きました。

Research Gate に原稿を上げておりますので、そのリンクをこちらにも示しておきます。
オリゴマーの偏析へのリンク

こちらは、まだ10回程度しか閲覧されていないようです。